解決事例(債権回収)
解決事例(債権回収)1:貸金返還請求(貸したお金を返してくれない)
解決事例(債権回収)
■依頼主 30代 女性
■相談内容
以前交際していた男性に約200万円を貸した。まだ,返してもらっておらず,催促しても無視される状況である。
借用書はないが,相手に送金した履歴や相手が返済するというメールはある。
貸したお金を返してもらいたい。
■結果
最初は内容証明を送って様子をみたが,何も連絡がない。
そこで,貸金返還請求で訴訟を提起した。相手に弁護士も入り,数か月程度期日は進行したが,最後は,裁判上の和解で解決し,当初の請求額より減額はされたものの無事返還を受けた。
■コメント
本件では借用書はありませんでした。一般的に金銭の貸し借りだと借用書を作って後日の証拠に備えるべきかと思いますが,例えば,親族,あるいは交際相手だと借用書を作らない場合もあると思います。
ただ,裁判では,借用書がなくても,金銭の貸し付けが立証できればよいのです。具体的には,相手に金銭の交付をしたことと,相手と返還約束があることを立証するのです。
例えば,金融機関の送金記録だけだと金銭の交付は立証できるかもしれませんが,返還約束までは必ずしも立証できません。借りたのではなく,もらったと言われる可能性もあるからです。
本件では,金融機関の送金記録とともに返還約束を推測させるメールがかなりありました。
例えば,「いくら貸して」,「200万円返して」,「分割で返します」,「もう少し待ってください」等,メールが残っていましたので,それを証拠に出しました。
証拠があると,相手もなかなか貸し付けを否定するのは苦しくなると思います。